パリファッションの絶対王者「MAISON MARGIELA」

パリファッションコレクションに参戦する世界各国のファッションブランドはどこも実力派の勢揃いであり、毎シーズン彼等の全身全霊を捧げたコレクションのラインナップにはファッション業界が一番注目する大イベントでしょう。

中にはソコで成功を掴む者もいれば挫折し夢を断念する者も出る、ファッションの登竜門である中、一際異彩を放ち絶対的王者として立ちはだかるブランドがあります。

今回はそんな、今後とも必ず注目しておくべきブランド「MAISON MARGIELA」についてご紹介をしていきたいと思います。

「MAISON MARGIELA(メゾンマルジェラ)」一度は耳にした事があるであろう世界的ブランド

1988年ベルギー出身のデザイナーである、マルタン・マルジェラによって設立された「MAISON MARGIELA(メゾンマルジェラ以下表記)」は、フランスはパリ発祥のファッションブランドです。

元々は、Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)というブランド名でありましたが、2014年にクリスチャン・ディオールなどでデザインを担当していたこともあるジョン・ガリアーノのクリエイティブ・ディレクター就任を経て、2015年にMAISON MARGIELA(メゾン マルジェラ)という今のブランド名へと改名されました。

1989S/Sコレクションからパリコレクションに参加をし、このデビューコレクションではそれまでの流行であったゆったりとしたシルエットに対し、スリムでタイトなシルエットのジャケットやボトムスを提案するといった常識を覆すクリエーションが一躍脚光を浴び「デストロイ・コレクション」と称されるとともに、デビューコレクション以降もブランドの代名詞となっています。

MAISON MARGIELA(メゾン マルジェラ)のデザインの特徴は、初参加したパリコレクションが「デストロイ・コレクション」と称されたように「反モード」として捉えられることが多く、流行にとらわれない独自のファッションスタイルの提案はもちろんのこと、以前使ったコレクションを再利用するなど最新コレクションが必ずしも最新デザインに限らないことを示したり、割れたお皿で作られたベストやカットされたレコードを施したドレスなど、布以外の素材も積極的に取り入れ、既成概念を覆すファッションを常に意識してきたブランドとしても有名です。

デザインのほかに、デザイナーのマルタン・マルジェラのファッション哲学が反映されたものとして、独特のブランドタグがあります。

それはナンバーが並ぶその見た目から「カレンダータグ」とも呼ばれるMAISON MARGIELAのブランドタグは、白い糸で四隅が留められているだけなのが特徴ですぐにでも外せるこのタグには、服の価値やブランドの意味を常に問い続けたマルタン・マルジェラの姿勢が反映されています。

またブランドの創設者であり2008年までデザイナーをつとめたマルタン・マルジェラは、アントワープ王立美術アカデミーにて学んだ後、1984年から3年間、ジャンポール・ゴルチエのもとでアシスタントとして経験を積みました。

1988年には独立を経て、現在のメゾン マルジェラを設立、1989S/Sのパリコレクションでコレクションデビューを果たすという経歴となります。自身のブランドのほかには1997年から2003年まで、エルメスのレディースプレタポルテのデザインも手掛けており、ファッション業界に多大な影響を与えたマルタン・マルジェラだが、インタビューですらFAXで応じるなど、メディアへの露出はほとんどなく、謎に包まれた人物とされています。一方現在、メゾンマルジェラにてクリエイティブ・ディレクターをつとめるジョン・ガリアーノは、ジバンシィやクリスチャン・ディオール、自身が創設したジョンガリアーノなどでデザインを担当していた人物です。

気になる日本への展開は?

ブランド初の店舗が2000年に東京で展開されて以来、東京をはじめとし日本各地にて店舗展開がされています。東京にある主な店舗としては恵比寿や表参道などに旗艦店があるほか、Dover Street Market Ginza、伊勢丹新宿店、GINZA SIX、銀座三越、などにも店舗があります。

またユナイテッドアローズ、ドゥーズィエムクラス、バーニーズニューヨーク、エディションなどの多くのセレクトショップの一部店舗では、メゾン マルジェラの商品を取り扱っていおり、東京以外では仙台や広島、大分、大阪、名古屋、金沢など、日本各地に10店舗以上の直営店があるほかデパート内の店舗や一部商品を扱うセレクトショップも多い為、入手自体は比較的安易であるのかもしれません。

世界的にも大人気のブランドですので、是非一着は持っておきたい代物と言えるでしょう。