日本ブランドの重鎮!Yohji Yamamoto率いるY’s

海に囲まれた島国に位置するここ日本は、どうしても世界へと容易にアクセスするのが難しく鎖国感が漂ってしまいがち。

情報は今やインターネット上で簡単に世界へと発信と共有が出来ますが、物は海を越えその国に住む人達の手に直接渡すためには運送や展示場所、その場のスタッフ等も必要となる為情報以上に大変である事は間違い無いでしょう。

そんな中、日本のファッションブランドを世界へと広めた重鎮的存在「Y’s」

今現在も尚現場と業界の最先端を走り世界中にファンを抱えたファッションデザイナー「Yohji Yamamoto(ヨウジ・ヤマモト)」について今回はご紹介をしていきたいと思います。

日本が誇る世界屈指のファッションブランド「Y’s」を生み出した男「Yohji Yamamoto(ヨウジ・ヤマモト)」とは?

山本耀司(Yohji Yamamoto)が設立したファッションブランド「Y’s」

日本人ファッションデザイナーでは唯一、彼のみがフランスの芸術文化勲章「シュバリエ」を受賞し、81年のパリコレではファッションプレスに「貧乏主義」と評されたブラックファッションである全身を黒基調としたデザイン性が当時のファッション業界の流行りとは真逆で一気に衝撃を与える。

コレクション発表後にはたちまち世界のファッショニスタが、山本の描いてきたヴィジョンに魅了され、今や東京から始まりニューヨーク、パリ、ミラノ等世界都市には直営店を構えている程の世界ブランドへと成長しました。

そんな山本も今や現在72歳、1943年の東京生まれにて今尚ファッションデザイナーとして現役でアトリエに篭りデザイン業を務めています。

彼自身の経歴としては、もともとオーダーメイドの洋装店を営む母の下で育ち、高校卒業後には慶應義塾大学法学部へと進学、そして卒業後には「ファッションについて学びたい」という、気づけば幼少期の頃から自分の身の一部と等しい程に近しかったファッションを探求したいという意思で改めて「文化服装学院」へ進学、その後は無事卒業をするという一風変わった経歴を持っています。

過去に当時の状況を語っていた山本は自身の原点は母にあると言っており、戦争未亡人であった彼女の一人息子として貧しい環境で育ったことが山本耀司という人間の原点であり、母親のミシンを踏む音とアイロンの匂いの中で生まれ育ってきた事、一所懸命働いている母親を一枚通して世間を見てきた事、そこからカウンター的反骨心が生まれたと述べています。

そして、そんな意思を象徴したのが1981年のパリコレクションデビュー。

今でこそY’sのスタイルとして確立したものとなっており、世間もブラックファッションを好み始めましたが当時はタブー視されていた「反抗を意味する黒」を基調としたコレクションデザインをあえて使用した衣装を展開し、業界中で賛否両論の大きなニュースとなりました。

山本の描いていたイメージは形として成果を上げていき、次第にこのスタイルが業界へと浸透していくのも時間の問題だっと語っています。後続する日本ブランドの海外進出、中でも川久保玲が率いる「コムデギャルソン」は一緒に全世界のファッション界に革命と大きな反響を起こしました。

Yohji Yamamotoが世界へと作り上げてみせた別ブランド「Y-3」とは?

もともと、Y-3の始まりはY’sの2001-02年秋冬ウィメンズ・コレクション時のテーマに「スポーティー感を取り入れる」という企画の下、大胆なカッティングに「アディダス」のスリーストライプスをのせたウエアと、初のコラボレーションモデルとなる「アディダス フォー ヨウジヤマモト」のスニーカーを披露したのがキッカケとなっているという。

その後は2003年春夏シーズンから本格的にコレクションラインを「Y-3」と任命し運営が始動。そのスタイルはフォーマルなモノトーン調のこれ迄のブラックファッションとスポーティー性を取り入れ「モード&スポーツ」というルックを確立しその後の「Y-3」のDNAとなっていきました。

当時は山本自身もストリートから離れすぎてしまったという感覚があった様で、そんな時にストリートでは学生たちがこぞって『アディダス』を着ており、街中にはスリーストライプスがあふれていたと。そこからインスピレーションを受け「Y-3」のスタイルをひらめいたと語っています。

そうして生まれた「Y-3」を、山本は自身と「アディダス」を親に例え「かけ離れたDNAを持つ親の間に生まれた子ども」と愛情をこめたブランドプロジェクトであると謳っており、その愛情を一身に受け「Y-3」は多岐にわたるアイテムを展開するライフスタイルブランドへと成長しています。

そんな日本が誇るファッションデザイナー Yohji Yamamoto、今後とも山本の手がけるブランド運営とデザインには注目するべきでしょう。