三人のデザイナーの感性を織り交ぜたデザインが人気の「THEATRE PRODUCTS」

3デザイナー制で運営する国産ファッションブランド「THEATRE PRODUCTS」

「THEATRE PRODUCTS(シアターブロダクツ以下表記)」とは2001年に武内昭、中西妙佳、金森香により設立された日本のファッションブランドであり、武内と中西がデザイナー、金森がプレスおよびプロデューサーとして活動をしています。

またブランドコンセプトは「洋服があれば世界は劇場になる」を掲げ、服作りから販売まですべての過程を演出と捉えた徹底したブランドプロデュースには定評があります。

そのブランド開始当初は展示会形式で発表していたが2003年よりショー形式をとっており、2006年からメンズラインである「キングリーシアタープロダクツ」を開始。

2012年には新プロジェクト「THEATRE, yours」を開始すると、このプロジェクトではシアターブロダクツの型紙や生地を使ってさまざまなアイテムを制作するといったワークショップを継続的に開催していく事となり、2013年より中西がメインデザイナーを退き以来、しばらくはクリエーションの現場を離れ取締役として活動することが発表されました。

また中西に代わり、シアターブロダクツのアクセサリーラインである「アンサンブルシアタープロダクツ」を手がけていた森田美羽が武内とともにデザイナーを務めることになり、2015年には映画「スター・ウォーズ」とのコラボレーションコレクションが発表され映画のワンシーンを描いたパンツやTシャツが注目を集めました。

ブランドの概要としては、武内昭と森田美和という二つの看板を持つシアターブロダクツは東京発のファッションブランドであるとされており、冒頭に紹介したブランドコンセプトである「洋服があれば世界は劇場やシアターになる」というコンセプトの下、洋服のデザインから生産および販売までを行っています。

そうした洋服を提供する上で必要な全ての過程を「演出」として考えている為か、空間的で劇場的な商品を提供しており、素材の色やフォルムといった要素がそれぞれ特徴的な雰囲気を作り出し人々の日常を包み込む。

その日常はもはや劇場であり「身体を表現の媒介」として捉えているシアターブロダクツの語りかけによって、人は劇場を作り出すファッションについてより考える機会を与えられるのでしょう。

また武内昭と森田美香で、武内は服飾・ファッションの専門学校であるエスモードジャポンを卒業後、株式会社コム・デ・ギャルソンのパタンナーを経て同じくデザイナーの中西妙佳とプレスおよびプロデューサーを務める金森香と共にシアターブロダクツを設立しました。
洋服における過程をすべて演出と捉える彼等はファッションの発表における部分においても展示会形式からショー形式へ変更するなど、常に趣向を凝らしており、もうひとりのデザイナー森田は武内と同じくエスモードジャポンを卒業後に株式会社トゥモローランドの企画担当を経て、2013年よりシアターブロダクツのデザイナーに就任しています。

「THEATRE PRODUCTS」の手掛ける魅力的なアイテムライン

「THEATRE PRODUCTS(シアターブロダクツ以下表記)」が生み出すワンピースではドレスを思わせる容姿があり、あくまでも日常の空気感を崩すことのないシンプルでシックなものがあるかと思えばその場を流れるように踊るために作り出されたのかと思わせるような幻想的なものまでがラインナップされており、トップスとボトムスにおいては時に競り合い、時に調和を生み出し、組み合わせ次第でどのような衣装にも変化し得ます。またそこには個性的なアクセサリーが存在感を放っており、シアターブロダクツによる演出は様々な場面において対応、数々の雰囲気を作り出してくれるアイテムラインと言えるでしょう。

またシアターブロダクツの店舗は東京の渋谷における第一号店の後に、表参道や新宿といったファッションにおける重点地や、大阪あるいは名古屋といった三大都市に展開されています。またオンラインショップが展開されているため実店舗から遠く離れた場に住んでいる人でも簡単に入手することが可能とされています。

他にはシアターブロダクツは2006年にファッションブランドユニクロとコラボレーションした、デザイナーズ・インビテーション・プロジェクトに参加するなど、コラボレーションにおいても精力的であり、またデザイナーである武内昭は京都造形大学の準教授を務めるなどファッションの教育の面においても貢献しているといっても過言ではないでしょう。

日本人が日本人の為の日本人によるファッションブランド「THEATRE PRODUCTS」、私達の国が生み出した誇り高きファッションブランドとも言える程に成長した彼等の今後の活動展開には目が離せないと言えるでしょう。