スウェットならCHAMPION!押さえておきたいポイント

スウェットならCHAMPION!押さえておきたいポイント

出典https://www.hanesbrandsinc.jp/champion/g/gC3-L023-020-M/

スポーツMIXとして取り入れやすいアイテムが揃い、かつオンシーズンということもあって注目の「チャンピオン」、歴史的発明品とされており、リバースウィーブのスウェットシャツをはじめ、大人のワードローブに欠かせないと言っても過言ではないチャンピオンですが、1919年にニューヨーク州で産声を上げてからスポーツウェアの枠に収まらず、ファッションにおいても重要な意味を担ってきたいわゆる「定番」と呼ばれるブランドの1つとなりました。
1枚のスウェットシャツが、1本のスウェットパンツが、なぜこんなにも多くの人々を引きつけるのか。今回はその魅力を探ってみたいと思います。

既にすっかり身近な存在となってしまい見過ごされがちなチャンピオンですが、創業から100年近い歴史を持ちアメリカンカルチャーの一翼を担ってきた重要な存在であるとされます。また濃厚な背景を掘り下げることでその影響力の強さを再確認したいところです。
チャンピオンは1919年、ニューヨーク州ロチェスターで誕生したファッションブランドであり、創業者はエイプ&ウィリアム・フェインブルーム兄弟で元はチャンピオン・ニッティング・ミルズ社というセーターを販売する会社だったとされています。
その後、屋外労働者の防寒着としてウール下着を開発しそれが米軍の目に留まり運動用ウェアとして採用されることになりました。
これが、スウェットシャツの原型です。

その後今では気軽に手に取れるアスレチックウェアとして知られるチャンピオンですが、認知度向上のきっかけとなったのは、耐久性や保温性などに代表される品質の高さだったとされています。
米軍による正式採用後、そんなアイテムを周りも放ってはおかず程なくして大学としての最初の顧客、ミシガン大学とのビジネスが始まり、そしてコーチたちの口づてにより一気に知名度を上げていきました。
各大学内の生協(生活協同組合)で販売されたことで、一気に広まっていったスウェットシャツ。
それを提供していたチャンピオンは、いわばスウェットシャツの原点といえるでしょう。その後は「キング・オブ・スウェットシャツ」と称される所以もそこにあり、ナンバーや学校名をプリントするレタリング加工を開発したのも実は同社ですが、それによりこれまで下着のイメージが強かったアイテムをアウターとして着るきっかけになったともいわれています。

色褪せる事なく人々を魅了し続けるファッションブランド「CHAMPION」

出典https://www.tunnelstore.net/item/mens/mens-other/12181-champion-12.html

これまでにもさまざまなブランドがスウェットシャツを発表してきたましたが、それでもチャンピオンはトップの座に君臨し続けています。その要因の1つとして挙げられるのはリバースウィーブの開発によるところが要因として大きいと言えるでしょう。そのテクノロジーの何が素晴らしいのかですが、もとは1930年代初期までのスウェットシャツは、一般的にタテ織りで製作されていたため洗濯をした後に着丈が激しく縮んでしまう傾向にありました。

創業当初からオリジナルのメンバーだったサム・フリードランドは、1934年に生地を横向きに織ることで積年の問題を解消することに成功し、さらに横縮みへの対策として両脇にリブ編みを施しました。それが激しい動きにもしっかり対応する効果を生み4年後に特許を取得。その製法は今なお継承されており、同社の代名詞にもなっています。

そしてリバースウィーブの長所は、何も縦縮みしないだけではなく、激しい動きにも柔軟に対応する丈夫さも多くの学生から大人たちまでをとりこにしてきた要因です。肌触りの良い綿と耐久性に優れた化学繊維を絶妙な配合で仕上げた肉厚な生地に加え、今では定番となっている縫製部分に採用した2本針ステッチもそれに貢献しており、これらを1940年代のリバースウィーブにいち早く採用しているところがキモといえるでしょう。また、ほかにも着心地を高めるべく、生地の縫製時に体に当たる部分が平坦になるよう仕上げたフラットシーマという製法で作られている点もポイントとなっています。