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ミリタリー発祥の物は世の中に数多くあります。今や当間に使っているインターネットやGPSは元々軍事で利用されていたものを一般開放したものですし、電子レンジも軍事技術で開発されたマイクロ波を利用したものです。
そんなミリタリー発祥のアイテムですが、現代のファッションでも幅広く愛されています。カーゴパンツやミリタリージャケット、モッズコートなどはだれでも一度は見たことがある物ですし、普段着として一着は持っているという人も多いでしょう。丈夫で着やすく、どんなファッションにも合わせやすいため、男っぽいミリタリーファッションは特に男性に人気です。
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しかし、当たり前のように身に着けているアイテムのなかで、じつはミリタリー発祥の物も多いのです。 たとえばスポーティな印象のあるパーカーは運動着として考案されたではなく、なんと米軍の戦闘服が元になっています。Tシャツだって米軍の医療用の服として普及したものであり、なんだったら全国の小学生になじみ深いランドセルは将兵の携帯品を入れておくバッグが元なくらいです。
また、ドレスアップする上品な印象のアイテムもミリタリーが元になっているものが多いのです。カーディガンは1853年からのクリミア戦争で負傷した兵士のために考案されたものです。普段から利用されていた保温性の高いセーターを前あきにして負傷兵が着やすくしたのがはじまりで、その名の由来もイギリス陸軍のカーディガン伯爵からです。
さらにはフォーマルの代表ともいえるスーツですら、原形は類14世の時代の軍服なのです。
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このようにファッションはミリタリーから生まれた物が予想以上に多く、特にメンズファッションのアイテムはミリタリーがかなりの元ネタになっています。
今回紹介するアイテムも、以外なミリタリーアイテム発のアウターです。アイテムにまつわる歴史をひも解くとともに、コーディネートのスタイルを紹介します。
「トレンチコート」
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バーバリーで有名なトレンチコート。上品でスーツスタイルのアウターのイメージも強いですが、れっきとしたミリタリー発祥のアイテムです。上品どころか、かなりハードなミリタリーアイテムです。
トレンチとは「塹壕」を意味する言葉です。塹壕とは、戦時中に歩兵が砲撃や銃撃などから攻撃を避けるために地上に掘られた深い溝です。この塹壕は汚物にまみれた非常に過酷な場所なので、体を守るために機能性の高いコートの開発が必要不可欠でした。
長い着丈、腹部を温かく保つためのウエストのベルト、そして肩のストラップは双眼鏡や水筒をかけるために設けられました。一見上品なロングコートのトレンチコートは、劣悪な環境下で戦うために機能美を集約されたまさにミリタリーのためのコートといえます。
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「Pコート」
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落ち着いた印象でどんな服とも合わせやすい 冬の定番コートのPコート。そんなPコートは海軍の制服として考案されたアイテムです。
イギリス海軍が寒い船の上で活動するために、高い防寒性の厚手のウール素材でつくられました。
左右どちらでもボタンを留められるのは、変わりやすい海の天候、つまり風向きに対応できるためです。ボタンにイカリのマークがデザインされていることが多いのですが、海軍由来のコートだったからなんですね。
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「ダッフルコート」
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学生服で学校指定にもされているダッフルコートもミリタリーコートです。
元は漁師の作業用コートとして愛用されていたコートで、寒冷な水辺で作業するための高い防寒性と機能性が評価され、第二次世界大戦のときにイギリス海軍が軍服として採用した歴史があります。
ダッフルコートの特徴的なボタンはトグルと呼ばれる留め具で、魚釣りや漁などで使う「浮き」の形をしています。これは漁師のコートだから、というわけではなく、手袋をつけたままでも付け外しができる利便性のためです。
ちなみにダッフルとは、ベルギーの都市の名前です。コートに使われている厚手のメルトン生地の原産地が由来となっています。
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「スカジャン」
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背中に派手な刺繍、光沢のある生地の不良なイメージの強いスカジャンですが、これもミリタリーのアイテム、しかもなんと日本発祥なのです。
第二次世界大戦が終わって間もない頃、日本に駐留していた米兵たちは、戦争の記念として異国である日本の文化をお土産にするため、自分たちのもっていた軍服のジャケットに刺繍したのがはじまりです。
異国らしい刺繍をを求めたため、モチーフは鷲・虎・龍などが彼らのジャケットに施されました。
その後、この独特なアイテムはお土産として商品化され、各地の米軍基地の売店で販売されるようになったのです。
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