「西洋の伝統衣装はスーツ、日本の伝統衣装は着物」両者共に歴史ある文化と背景が魅力的であるにも関わらず、西洋のスーツと言えば今現在でも老若男女に愛され世界中でもフォーマルな正装として認知されていますが、日本の着物は日本国内でしか使用されていないのが事実ではないでしょうか。
そんな服飾としても日本独自の「和」と美意識を兼ね備えたジャパニーズファッションシーン。
今回はそんな日本の「和」を世界へと広めた老舗ブランド「ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)」についてご紹介していきたいと思います。
日本ファッションシーンの重鎮老舗ブランド「ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)」とは?
「ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)」とは、今日に至るまでに日本のファッション業界を大いに支え且つ、世界のファッションシーンへと大々的に影響を与え盛り上げた世界ブランドです。
また、今も尚イッセイミヤケは世界中で愛されており各国のファッションデザイナーへと衝撃を与え続けているのも事実です。
そんなイッセイミヤケが世界へとに知らしめたのも、2010年には「文化勲章」を受賞、2016年には「レジオン・ドヌール勲章」と言うファッションデザイナーであれば喉から出る様な名誉ある賞を受賞しています。
また現在イッセイミヤケはアパレルアイテムだけでなく「香水、時計、スポーツアイテム等々」幅広い分野を手掛けておりファッションに留まる事なくライフスタイルシーンまでも影響を各越しています。
デザイン性の基盤として「固定観念にとらわれない自由な発想」というテーマを置き、「限りなく0からアイテムを想像する」というスピリットも同時に持っており、その独自性はデザインへしっかりと落とし込まれており、東洋と西洋に代表される既存の二項対立概念をも軽々と超越する様な大胆なシルエットフォルムが特徴的です。
展開としてはメンズ、ウィメンズともに様々な商品を取り扱っており、創立者でもありデザイナーとしても現役で活動をする「三宅一生(イッセイミヤケ)」が考え一貫している「一枚の布」でのデザインを大切にしたいという思いが染みたラインナップが魅力の一つとして言えるでしょう。
また、長年にわたりデザイン、製造だけではなく研究や実験、開発をも行いっており常に「完璧で新しいものを世に出す」ために試行錯誤をする前衛的姿勢が見えるのも、一ファッションブランドとしても尊敬の念を持たれています。
過去に発表したプリーツでは技術開発によって「より軽量で着やすく、扱いやすい製品を」とういうテーマにて、しわにならず乾燥性に優れた素材を使用し、他にも規則性のある一定の幅で肌に密着しないような工夫等が施され「ハイブランドの実用性」を更なる上のステージへと牽引しました。
その為、実際に今でも世界中の女性と男性から愛され続けられているブランドへと成っています。
創立者兼デザイナーとしても現役で活躍をする「三宅一生(イッセイミヤケ)」とは?
彼は1938年に広島県の広島市にて生まれ、当時7歳の時に広島市への原子爆弾投下の際に被爆されています。
その時に感じた事、環境、人間から生まれた「破壊されてしまうものではなく、創造的で、美しさや喜びをもたらすものを永遠に残したい」という思考が芽生えたすえに、衣服デザインの志向が高まったと同時に、彼の起点ともりました。
そんな三宅一生は、高校を卒業後に直ぐ上京をし、「多摩美術大学のグラフィックデザインを専攻」します。在学中にはその面の捉え方とこぼれ出るセンスのせいか、装苑賞を2回、佳作に位置づけられる賞を受賞しています。また他にもアートディレクターの村越襄からのオファーも学生という身であったにせよ勝ち得ています。
そのキッカケが東洋レーヨンの1963年カレンダー用の衣装政策となり、これが彼自身の初となる仕事となりました。
無事1965年には卒業し、パリのシャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌでファッションデザイン企業へと就職し実際に現場入りをし、より業界の流れや流行り、市場を学ぶことになります。
またギラロッシュやジバンシィという大物ブランドの下で経験を積み、ジバンシィでは完成した服を絵にする仕事であるデザイナーとまで上り詰めました。
その時代は、パリモードがオートクチュールなものからプレタポルテに移行している時代であったにせよ、三宅一生は「生地をできるだけ捨てずに使う」ことを自分の課題とし、体に合わせたくさんの生地をつないで作るよりも、インドの衣装であるサリーのような「一枚の布を身にまとう形が普遍的だ」と考え、パリでは4年ほど修行をして既製服の経験を積むために更にアメリカ合衆国のニューヨークに移っていきました。
最終的には1970年に東京に戻り「三宅一生デザイン事務所」を設立し、1971年には当ブランド「ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)」を立ち上げニューヨークにてコレクションを発表した後華々しいブランド運営をスタートしていくのでした。
国内ブランドの重鎮であり老舗ブランドとしても認知されている「ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)」、今後も日本ファッションシーンを牽引し続ける憧れとして注目するべきでしょう。